車を買取りや下取りに出す時の査定って、当然ですが店員から車の状態や現状での不具合箇所などいろいろ聞かれたりします。
でもお客様からすれば、やっぱり高く査定してほしいので
「あんまりマイナス評価になるような事は言いたくないよなぁ、査定額下がるし…」
って思ったりするんじゃないでしょうか。っていうより、当然思いますよね(^^;)
おっさんも査定をしている時にお客様と話(質問など)をしていると「なんとなく隠しているなぁ、とぼけているなぁ」って思うこともあります。
でもやっぱり、基本的には店員に聞かれたことは正直に答えたほうがいいですね。
でもこれは「聞かれたことに対しては、しっかりと正確に答えないといけない」っていう事ではなく
「ウソを付かずに(とぼけずに)自分で分かっている範囲の事を答える」
っていう意味で、お客様のいう事を全て信じて、後で何かあった時に何でもかんでもお客様(売主)に責任を負ってもらうって事ではないです。
あくまでも、査定をする時の1つの判断材料としてって感じです。ただ、査定の時に店員から「聞かれなくても必ず言わなければいけない事」と「聞かれたら正直に答えないといけない事」ってあるんですよね。
今回は、一般的な(普通な?まともな?)車屋・買取屋の査定時のお話です。
必ず言わないといけない事・隠してはいけない事
査定の時に必ず言わないといけない事は
車屋(査定員)が見て触って確認しても分からない箇所・項目
などです。大まかにいうと、「走らないと分からない」「バラシてみないと分からない」「見ても分からない」ってところです。
普通に見て分かるキズ・汚れやオイル漏れ、動かして分かる箇所(スイッチ)などの電気関係の故障は、お客様が必ずしも説明しないといけない項目というわけではありません。
店員に聞かれれば、もちろん正直に答えたほうがいいですが、この辺りは査定するプロからすれば必ず確認する基本的な項目になります。
なので、見落としがあったりして売却後に発覚してもお客様の責任(説明しなかった責任や瑕疵担保責任)にはならないと思います。
後で、ごちゃこちゃ言ってくる店もあったりしますが、おっさんからすれば、ただの車屋の査定(確認)ミスです。
それでは、何を必ず言わなくてはいけないのかっていうところを説明していきます。
「メーター交換・戻し」と「冠水車」など
聞かれなくても必ず言わなくてはいけないのが
- メーターの取替えで走行距離が不明、またはメーター戻し(改ざん)
- 冠水(浸水)した事がある車(災害にあった車)
など、現状の車両に状態を見ても分からない、このような過去歴のある場合です。
メーターの交換(走行距離が不明・改ざん)
メーター(走行距離計)の交渉で交換したけど交換(整備)記録が無いなど、トータルの走行距離が分からないと「走行不明」になるので当然、査定額が大きく下がります。
メーター交換(走行距離)に関しては車検時に検査証に記載されるので、ある程度は査定時で分かったりしますが、ちゃんとは分からないです。
なので、このような場合は必ず言わなくてはいけないです。
ただ、メーターの故障で交換した場合で「走行距離を合わせての交換」や「記録簿などに交換時の走行距離が記載されている」など場合は、大きく査定額に影響はないです。
冠水(水没)した車両
冠水(水没)した場合は、冠水・浸水した程度は関係なく室内に少しでも浸水した場合や「冠水したかな?」と思ったら必ず言ったほうがいいです。
冠水車に関しては、修復歴(事故歴)など、単純に価値(査定)が下がるっていうモノではないので、通常の考え方の売買がダメな部類になります。
冠水車に関しては ↓↓↓
トラブルになるので必ず言って下さい!
この2つの項目は、かなり査定額に影響される(買取自体が出来ない場合がある)のでお客様からすれば、黙っていたいと思うかもしれません。
しかし、この2つの項目に関して、業者間の売買では必ず告知をしないといけないことになっています。
知らなかったとしても言い訳もできず理由など関係なく返品できるルールになっています。その他に「ペナルティー料」を支払わなくてはいけないです。
ユーザー買取りでもこのルールは同じような考え方なので、ほとんどの車屋(買取店)で売買契約書に告知義務(瑕疵担保責任)などで明記されています。
この項目は、普通の場合ではあまり無いことなので車屋(店員)はあまり聞いてこないですが、「聞かれなかったから言わなかった」は通用しない項目です!
車屋も経験から「ちょっとこの車、怪しいなぁ」と思ったら、必ず聞いてきますので正直に答えて下さい。
仮にこの項目に該当しているにも関わらず告知しないまま売却して買取後に発覚した場合、お客様(売主)の責任になることがほとんどです。
買取額の返金はもちろんのこと「それまでにかかった費用」「キャンセル料」なども請求されることも多いです。
エンジン内部の故障、走らないと分からない不具合
査定の時に車屋(査定員)は必ずと言っていいほど
「どこか気になっているところや故障しているようなところはありますか?」
って感じの事を聞いてくると思います。
これは、お客様の説明をそのままうのみにして査定の基準にするわけではなく、査定の判断材料の1つとして聞くことが多いです。
このような車屋の質問に「いやぁ、よく分からないなぁ」などと、とぼけるお客様がいますが、故障・不具合の箇所により売却後にトラブルになる可能性があります。
もちろん、お客様が把握していない不具合や分かっていない故障などはよくあります。
それに、ちょっとした故障や不具合なんて、車を乗っていればはよくある話なので車屋も査定の時に、さほど気にすることはないですね。
しかし、やっぱり問題になってくるのは
- オーバーヒートしていた(エンジンがダメ)
- エアコンのガス漏れ(ガスを入れ続けての延命)
- 走っていると警告灯がつく(高速道路や一定の条件の場合のみなど)
- エンジンオイルがすぐ減る(オイル上がりなど)
などの「走らないと分からない(症状が出ない)」・「かなり修理代が高額になるケースの故障や不具合」です。
やっぱりプロでも、この辺りは普通に車を見ただけでは分からないですよね。
このような故障・不具合の場合は乗っていれば必ず分かっていることで、お客様が分かっていて何も言わないことや隠していることが多いです。
「今は大丈夫やから黙っておこっと」ってやつですね…
でも、どっちみち後で故障などの症状が出て原因を調べた時に、お客様が本当に分かっていなかったのか隠していたのかなんて、すぐに分かってしまいます。
なので後日、お客様に契約のキャンセルやその分の修理代を請求する車屋も多いです。
本当に分からない場合はどうする?
中古車を購入した場合などで、数年後にその車を査定してもらった時に「修復歴」「冠水車」「メーター戻し」が発覚する場合があります。
たまにある「ダマされて購入してしまっていた」ってやつです。
査定の時って車検証や整備手帳などを見たり、お客様から聞いたりしていればその車を中古車で購入したかどうかなんて簡単に分かります。
でもその場合は必ず「中古車で買っているからお客様は知っていない事があるかも」と思いながら査定はします。
なので、ちょっとでも怪しい箇所があれば念入りに確認したりするので、不具合箇所を見逃して後々トラブルになることは少ないです。
車屋が怪しい箇所があっても不具合を断定できなく、お客様も本当に分からない(知らない)場合、査定は車屋の判断になるのでお客様に責任をなることはないと思います。
このように中古車を購入して査定の時に車屋から知らない不具合箇所を指摘された時は、「中古車を買ったので分からない」と本当の事を答えていればいいと思います。
後は査定をする車屋の判断に任せればいいです。
ただ、そういう場合って車屋も査定に自信が持てなくて査定額(買取り額)は安めの感じになったり、買取り自体をしないことが多いですけど。
まとめ
ほとんどの車屋(買取店)は同じような、お客様が必ず言わないといけない項目、聞かれたら正直に答えないといけない項目っていうルールがあります。
しかし、その他の項目(修復歴など見て分かる項目)などは車屋それぞれで買取りの内容・判断が異なると思います。
おっさんの場合は、なるべく自分の判断で査定をして買取額を提示しています。
自分がおかしいと思う箇所があればマイナス評価をしますし、お客様が「ここが調子悪いねん」って言ってきても自分の判断で大丈夫と思えばマイナス評価はしないです。
一番大事なのは、買取後にお客様とトラブルを起こさない(迷惑をかけない)ように責任をもって査定することやと思います。
せっかく、査定(買取り)させてもらっているんですから。
多くのの車屋は同じような考えやと思いますので、お客様も最低限の必ず言わないといけない項目は正直に説明してほしいと思います。
後々にトラブルにならないように。