新車ディーラーで見積りをした時、何も言わなくてもディーラーオプションの欄に、
「〇〇ガラスコーティング(ボディーコーティング施工費用)」
っていうのが入っている事って多いですよね。
っていうかフロアマットやドアバイザーのように当たり前?って感じで。ただ、
「ボディーコーティングって必要?そこそこ高いよなぁ、でも新車やしなぁ~」
って感じで、どうしようか迷う人も多いんじゃないでしょうか。
でも、営業マンも当たり前のように薦めてきますし、「新車だから」って理由でコーティングをする人は多いと思います。
おっさんも新車を販売する時には、新車ってことで一応「ボディーコーティング」の説明をします。
やっぱり、新車の一番キレイな状態でコーティングするのは効果がありますからね。
でも正直、おっさんのコーティングの説明では、あまりする人は少ないです(^^;)
何故かというと、コーティングの費用に対してのメリット・デメリットを個々のお客様の乗り方や使い方によって正直に説明します。
おっさんは中古車屋っていうこともあって、あまり「新車だから」って理由だけでコーティングをおすすめしたりはしないからですね。
それでは何故、ディーラーが最初から見積書に入れるぐらい「ボディーコーティング」を勧めるのか、車屋的な考えを話していきたいと思います。
一番の理由は値引きが出来やすくなるから!
これが一番の理由で新車ディーラーのコーティングって、やっぱり施工価格に対しての利益率が大きいんですよね。
施工価格自体もそそこそこ高く、安い「ポリマーコーティング」でも3万円ぐらいからで、高価な「ガラス系コーティング」だと小さい車でも5~6万円ぐらいからになると思います。
でも、部品ではなく施工になるので原価は、ほとんどが技術料(人件費)と安い材料(数千円のメンテナンスキット)なので、けっこう利益が出ます。
なので、その分を値引きにまわす事が出来きて、
交渉時にオプションの総額の値引きを大きくすることが出来ます。
年々、どこのディーラー(メーカー)も車両単体の値引きはあまり出来ないようになってきているので、オプションの値引きが大事になってきています。
そのオプションの中でも利益率(値引きにまわせる額)が大きいボディーコーティングは、値引きするのに一番大きなオプションなんですよね。
ちなに、施工を誰がするのかというと、
- PDIセンター(ディーラー入庫前に点検・整備・オプション取付などをする中間センター)
- 内製(ディーラーの営業マン・整備スタッフ・パートの兄ちゃんなど)
- 外注(下請けの施工業者・施工専属の契約スタッフ)
などなど、メーカーやディーラー(会社)によっていろいろです。
一昔前までは、外注(下請け業者)に出すディーラーが多かったですが、最近は「PDIセンター」が多い(ほとんど?)です。
オプションカタログにも載っているので、今では普通にディーラーオプション扱いって感じになっています。
それと、値引き交渉が上手くいかない時には、
「値引きが限界なんで、ボディーコーティングをサービスでします!」
なんて、交渉の切り札に出来たりします。
その場合、その営業マンなどが自分で施工をしたりする事もあるみたいですけど…
ま~、施工価格にあったコーティングなのかどうかは何とも言えませんけどね。
なので、現在のディーラーオプションのボディーコーティングは、そこそこ利益が出るので、値引きがやりやすい商品(施工)になっています。
ボディーのキズ消し・納車準備が楽になる
現在ではどのメーカーでも、新車工場から直接ディーラー(店舗)に輸送されずに途中にPDIセンターで納車準備が行われるようになっています。
そこで、ディーラーオプション(カーナビなど)の取付やボディーコーティング、車両の最終確認をしてからディーラーに運ばれます。
その時に小キズなどの不具合があった場合、磨きや補修なども行われ、お客様に渡せれる状態にします。
でも、ディーラーに郵送中の汚れや入庫してお客様に納車するまでに、また汚れることが多いので納車前の洗車などは営業マンがしないといけないのが一般的です。
ただ、コーティングをしていない車であれば、「ボディー保護シートの糊あと」「郵送中などに付いた微妙な薄キズ」などを営業マン(店舗)でキレイにしないといけないです。
これが、意外と面倒くさくて汚れなどを探して消していくのに時間と手間がかかります。
とくに黒色などであれば新車でも「イオンデポジット(斑点や鱗状の白い跡)」の跡が目立つことがあって、専用のクリーナーなどで消していけなくてはいけません。
新車なので一番キレイな状態で納車するのは当たり前ですし、お客様も気にして納車時にボディーの状態を見たりするので重要な作業ですね。
ただ、営業マンによっては、そんなこと気にせず納車する人もいっぱいいますけど…
でも、納車前にボディーコーティングをしていれば、そういう手間も省けますし、よりキレイ状態で納車出来るので営業マンからすれば楽です。
とくに、ディーラー(店舗)で外注(下請け業者)に出す場合は、納車前ギリギリにすれば洗車すらしなくてもいいって感じです。
内製で営業マンや整備スタッフが施工する場合も納車準備と一緒にするって感じで作業が1回で済むので効率がいいです。
結局どうなの?値引きがあるからお得なの?
ここまで読んでもらって、
「定価(基本料金)は高いけど、値引き出来るんだから結局お得じゃないの?」
って思う人も多いと思います。
でも、それは”定価に見合った(価格相応)のコーティング(施工)“の場合の話です。
専門ショップやカー用品店などで同じ内容のコーティングをしても同じような価格だったら値引きがある分、ディーラーでするほうがお得やと思います。
ただ正直、おっさんは新車購入時にするディーラーのコーティングが価格相応のモノではないかなぁって思っています。
っていうのも、専門店(ガチのコーティング屋)に新車のコーティングを依頼する時、
「ディーラーオプションと同じレベルのコーティングでいいねんけど、なんぼ?」
って料金(お客様に提示する価格)を聞くと、だいたいディーラー価格(定価)の3分の2~半額ぐらいの価格帯です。
ってことは、「ディーラーの価格って…」 ってなりますよね。
それにコーティングに関しては、他の用品やカーナビなどの電装品やように「純正と社外品で安心感が違う」ってこともほとんど関係ないです。
逆に、ボディーコーティングなどは職人さん(技術に差がでる)仕事なのでガチの専門店のほうが、仕上がりと安心感は勝っているとおっさんは思います。
なので、新車時の見積書の総額値引きの数字は大きくなりますが、実際にお得なのかは微妙なところです。
これ以上、話しを続けてしまうととただの悪口になってしまうので、これぐらいで(^^;)
まとめ
やっぱり、ディーラーの営業マンが勧める理由は、上記で説明したように利益(値引きがに出来ること)や納車準備を楽にする為が、ほとんどやと思います。
それに、多くの人は新車購入の時は財布の紐が緩くなるので、費用が7~8万円でも「新車だから」って理由で勧めやすいオプションってところもあります。
っただ!
「ディーラーの人が勧めるんやから間違いないか、やったほうがいいやろ~なぁ」
って、多くの人は思ってるみたいですが本当は大きな勘違いです。
たしかに、ボディーコーティングをするならば新車の時にするのが一番良いと思います。
ボディーの状態が良いので下処理の費用も安く抑えられますし、仕上がりも一番良い状態に出来ると思います。
メンテナンスさえしっかりしていれば長持ちしますし、保証もあります。
ただ、車の事(ボディーカラーや大きさなど)やお客様の使い方を営業マンが考えて勧めるいるのかっていうのは別話です。
新車の商談の時には必ずと言っていいほど勧められるボディーコーティングですが、
頭の隅っこに「お客の為に言っているんじゃないんやろ~な」って考えを少しは持って話を聞いたほうがいいと思います。
決して安いオプション(施工)ではないので「新車だから」と言う理由だけでなく、自分の使い方や車の手入れの仕方を考えて選んだ方が良い商品やと思います。
ちなみにおっさんの店でも年式の新しい中古車を販売した時に、
「ボディーコーティングどうですか?ピカってなりますよ!」
ってお勧めしたりもしますが、ほとんどのお客様は、
「高いからええわ。自分でWAX(コーティングスプレー)かけるわぁ」
って感じで終わってしまいますけどね(^^;)