みなさんは、中古車販売店に車を見に行った時にどのようなポイントで車を見てますか?
たぶん、外装7割で室内3割ぐらいの比率で車両全体の程度を判断されている人が多いと思いますね。
外装がキレイだと室内もキレイだと思われるお客様が多く、あまり室内をじっくり見ないことが多いです。
しかし、車屋から言わせれば、ちょっと間違った車の程度の見方です!
車全体の程度や前オーナーの使い方(大事に乗っていたか)が見て分かりやすいのは実は室内ですね。
車屋側としても前オーナーの車の扱い方が荒かったり手入れをしていなかった程度のイマイチの車は外装重視で仕上げ、外装のキレイさを売りにしていることが多いです。
そこで何故、室内のほうが車全体の程度の判断がしやすいか説明していきます!
何故かと言うと理由は大きく2つ!
1つは、前オーナーが丁寧に乗っていて手入れなどもちゃんとしていても、使用状況や環境・運転の上手さなどにより外装にキズや凹みなどがつく場合も多いからです。
なので、「外装のキズ・凹みが多い=丁寧に乗っていないから程度が悪い」っていうのは、全体の程度には直接繋がらないですね。
正直、外装のキレイさだけで、そのまま全体の程度を判断するのは難しいです。
外装をぐるっと見て、全体的にキズや凹みなどがチョコチョコあれば「前の人、あまり気にせず乗っていたんかなぁ」って感じの判断は出来ますけど。
しかし、室内は、どれだけ大事に乗っていたかっていうのが、汚れやキズなど見た感じで誰にでも簡単に判断しやすいです!
車の室内だからといって特別の見方はなく、家の部屋の感じや家具や家庭電化製品に対する扱い方と同じ見方でOKなので分かりやすいと思います。
もう1つは、車屋の仕上げ(商品にするための準備)で外装は、ある程度「この車はキレイやなぁ」ってお客様に思われるぐらいまでキレイに出来ます。
中古車屋はそれが仕事でプロですので当然ですけど(^^;)
それに、消えない外装のキズや凹みは、板金塗装で直してキレイに出来ますし。
しかし、室内のキズや汚れがヒドイ場合はある程度キレイに出来ても、どうしても前オーナーの使い方の雰囲気(扱いの悪さ・手入れしていない感じ)が残ってしまいます。
なので、プロが掃除(商品化)しても、隠しきれない本当の程度が室内に残っていて、丁寧に乗っていたかの見方の判断材料になります。
室内を見る時のポイントは?
ほとんどの人が室内で気にして見るのは、カーナビや電装品などの装備品の有無や確認っていうのが多いですね。
電装品が純正か社外品か、ちゃんと動作しているかっていう確認のためって感じです。
でも、室内の程度・キレイさの確認は、前席・後席のシートに座って見れる範囲を見てそれからラゲッジスペースを見て終わってしまいます。
ゴミとかホコリなどが、そのままっていう展示車(商品車)っていうのはなく基本はキレイに見える(仕上げている)ので、あんまり見方が分からないんだと思いますね。
そこで、分かりやすい室内の見るポイント(箇所)を説明していきます。
まずは、天井を全体的に見る
天井は室内を見る時の大きなポイントで、
- タバコを吸っていたか(ヤニが付いているか)
- 仕事で使っていたか(ヒドいキズや汚れ)
- 遊びなどで荒く使ったいたか(遊び道具を積んでいた形跡)
などを簡単に見分けることが出来ます。
感覚的には、自宅の壁紙(クロス)みたいな感じで、長年のたばこのヤニやキズ・汚れなどで全体的に汚れてきます。
たばこも吸わず仕事でも使わず普通に乗っていれば天井ってあまり汚れないですね。
室内の中で触れることのない部分なので、天井が汚れているということは全体的に汚れていたということになります。
車種によって天井は外して丸洗いなどしてキレイには出来ますが、洗い跡(変色やザラザラ感)が残りやすく見て分かりやすい箇所になります。
軽い汚れや部分的な汚れの場合、普通は丸洗いしないので洗った跡があれば元はかなり汚れていたと判断出来ますね。
フロアマットをめくってカーペットのシミ・汚れを見る
分かりやすいのが「ジュースをこぼした跡」や「マットの境目の色の差」です。
どうしても仕事や遊びをメインで車を使っていたりすると、マットの汚れがヒドかったり飲食でジュースなどをこぼしたりしてフロアカーペットまで汚れたりします。
フロアマットは丸洗いをすれば、ある程度キレイになりますが汚れがヒドい場合、カーペットの汚れはなかなか分からなくなるぐらいまでキレイにするのは難しいです。
ただ、ワゴン車などで家族が多い人向けや遊びに使う目的の車種は、どんなに丁寧に乗っていても多少は汚れるものなので、ちょっとぐらいの汚れなら普通やと思います。
しかし、車屋が掃除した後でも変色やシミなどが大きく残っているということは、どっちにしても元はかなり汚れていた(荒く乗っていた)というよな推測が出来ますね。
いろいろなスィッチ類を見る
走行距離に応じて、エアコン・パワーウィンドー・格納ドアミラーなどのスィッチ類の印字(マーク)が薄くなってきたりします。
このマークが走行距離の対してすごく薄くなっていたり汚れていたりすると、短い距離での往復での使用(近くの買い物ばっかりとか)などが想像できます。
この場合、足廻りやハンドル関係などが、走行距離で想定される程度より使いこまれていると判断できます。
逆に走行距離が多いのにスィッチ類がキレイな場合は、1回の使用の距離が長い(高速道路ばっかり)と想像でき、走行距離のわりには全体的に程度が良いと判断出来ます。
他にも助手席やリア席などのパワーウィンドなどを見ると、1人で乗ることが多かったのか家族での使用が多かったのかなど、いろいろ想像できると思います。
艶出し材(WAX)を塗っているなら要注意
ダッシュボードやプラスチック部分に艶出しスプレー(WAX)などを吹いている(塗っている)車は少し注意です!
一昔前の車は、プラスチック製品の材質が弱く日焼けして白くボケたりしたので保護のために普通に塗ったりしていました。
それに、中古車屋が商品として展示する車の仕上げ作業の1つでしたね。(今でも普通にしている車屋も多くありますが…)
しかし、今の車は日焼けや劣化に強く出来ていますので劣化なども少なくあまり塗ったりしなくなりました。
なので、艶出し材を塗っている場合は、もしかしたら違う理由があるかもしれませんね。
ダッシュボードの薄キズや汚れをごまかしたり、過剰にキレイに見せようとしているのかもしれないので注意が必要です。
ホント、プラスチック製品は艶出し材1つで、見た目がガラっと変わっちゃいますから!
ここで見分けるポイントとしては、他のすべての展示車も室内に艶出しスプレー(WAX)を使っているかどうかです。
その店の車すべてに使っているのであれば、その店の商品車(展示車)の仕上げ方って考え方で、とくに問題ないかなぁって思います。
でも、車によって使い分けているのであれば、その車に艶出しスプレー(WAX)を使う理由が何かしらあるんでしょうね。
まとめ
車屋が買取りなどの査定で程度を見るポイントはもっとありますが、上記で説明したポイントは簡単で分かりやすく重要なポイントやと思います。
そして、一番のポイントは室内を見た時の最初の印象(感覚)です!
ドアを開けた室内をぐるっと見回した時のこの印象(感覚)が大事で、これはプロも素人もあまり関係ないと思います。
外装の場合は、プロの技でツヤなどを生き返させることが出来ますので、お客様に「キレイな車やなぁ」って思ってもらえるように出来ます。
ただ、室内は元々キレイな車じゃないとなかなか難しいですね。
なので、室内をいくら掃除しても「クリーニングしたからキレイ」という印象はあっても単純に「キレイな室内やなぁ」って思ってもらえることは少ないです。
おっさんがいつもお客様に説明しているのは、最初にドアを開けて室内をぐるっと見渡した時の感じがその車の程度だと思うのが一番重要やということです。
ちなみに外装の見方のポイントは ↓↓↓
