事故に遭われて(当てられた側で)、自分が完全に被害者(ほぼ被害者側)って思っていたら相手側(自分側)の保険会社の担当者から連絡があって
「今回の事故では状況から見て過失割合が○○対○○になります」
って言われて「なんでやねん、おい!」ってなったことのある人って多いと思います。
まぁ、ほとんどの人が事故の内容(状況)では自分は被害者だと思っているので、はじめは納得いかないって感じになります。
そんな感じで、おっさんの店でもお客様から「納得いかへんねんけど、どうしたらいい?」って相談をよく受けたりします。
ただ正直、「保険会社が提示した過失割合に納得いかない場合はこうするのが一番イイ!」っていうのは無いです。
その事故状況や損害の大きさや相手(自分)の保険会社の対応、自分の気持ち(納得のいかない度合い)によって、やり方(方法)って違ってくるんですよね。
そこで、こういう場合にどのようなやり方(対応の仕方)があるのかってところをお話していきます。
やり方(対応の仕方)は3つ
- 双方の保険会社が話し合った結果の過失割合に自分は納得いかない
- こちらは100:0被害者と思っていたのに相手保険会社から少しは過失があると言われた
って場合で「どうしたらいいか?」ってお客様から相談された時に
- ややこしくなっても相手側の提示は聞かず(妥協はせず)こちらの要求を押し通す
- ある程度、話し合って自分が納得(諦めれる)ところで折り合いをつける
- 弁護士費用特約を使って弁護士に交渉してもらう(全て任せる)
おおまかにこの3パターンのやり方があるって(一般的に多いやり方を)説明しています。
ただ、どのやり方をしてもすんなり「自分の要求どおりになった」ってことは、ほとんどないと思います。
結局、過失割合が出てモメた場合って、何かしらの妥協や面倒くさい思い(手続き)をしないといけないようになってきますね…
自分の要求を押し通す
けっこう、はじめの時(事故直後)の時って「そんな割合は納得せぇへんで!」って突っぱねる人って多いです。
提示された過失割合には納得出来ないから、こっちの要求する割合を言い続けて相手側が全面的に折れてくるまでは合意(了承)はしない!って感じです。
でも、少し経ってから諦める(提示された割合に仕方なく納得する)人って多いんですよね。
っていうのも、こちら(被害者)側が納得しないからといって相手保険会社が簡単に要求を全て受け入れてくれることなんて無いです。
結局、話が長引いて(進まなくて)困るのは被害者側になっちゃうからです。
基本、保険会社は損害賠償が発生した時に契約者(加害者)に変わり、損害額(保険金)を支払うっていうのが仕事です。
でも、支払額を確定するのに大事な過失割合が決まっていないと仕事(交渉や支払い手続き)を進めることが出来ません。
それじゃ、保険会社が妥協して何とか交渉(仕事)を進めるんじゃないの?って思うかもしれませんが、保険会社からすれば
「相手様がこちらの提示に納得されないんだったら何も出来ないよね」
って感じで、何もせず(待ちの状態)で話は全く進まないようになる事がほとんどです。
そうなると、車の修理などに関しても保険金の支払いの確定が出来ないので車屋も修理にかかれない状態になったりします。
とりあえず修理代は自分で立て替えるか、車両保険を使うかってところで修理は先に出来ますが、それが出来なければ先に修理をするっていうのは難しいです。
なので正直このやり方は、車屋(保険屋)からすればあまりおすすめできませんし、もっとも話が進まなくなってしまうやり方やと思います。
一応、お客様にはこういうやり方もあるって説明はするんですけどね(^^;)
最終的に過失割合に合意するのはお客様(事故の当時者)なので。
ただこれって、「許せない」とか「自分は絶対に悪くない」っていう気持ちのところが大きいので、周りからは何とも言えないところです。
それに、このやり方は本人の交渉次第で、相手側が折れて(根気負けで)過失割合が変わって要求どおりになったってこともあります。
ようは、このやり方をするかしないかは面倒くさがらず最後まで諦めず話続けらるかっていう「本人にどれだけのやる気があるか」ってところですね。
ある程度、話し合って折り合いをつける
このやり方が車同士の交通事故では普通のやり方です。
ただ話し合いっていっても、双方の保険会社を通じて話し合い(協議)をしますが、実際には保険会社に要望だけ伝えて後は任せるって感じです。
もちろん保険会社も契約者(お客様)の要望に応えるために努力しますが、相手側の保険会社も同じなので妥当な割合になることが多いです。
ただやっぱり、被害者側の意見のほうのが少しは通りやすく加害者側(の保険会社)が妥協するって感じになることが多いですね。
はじめは「70:30」だったのが「80:20」に出来たって感じです。
正直、加害者本人からしてみたら、どっちにしても自分が悪い側なんやし、保険は使う事になるんやから早く決めてって感じなんでしょね(^^;)
あとは、その保険会社同士で最終的に決めた割合を本人(被害者)が納得するかどうかです。
一方的に当てられたって思っている人からすれば、気持ち的には少しでも自分に過失があること自体、納得は出来ないかもしれません。
でも、そこは「当てられたこと自体、運が悪かった」って諦めて(妥協して)、割合に納得(合意)したほうがイイと思います。
ここで、納得(合意)しないと、こちらの双方の保険会社も話を進めることが出来ず保険手続きが進められなくなってしまいます。
結局、それで困るのは被害者になってしまいます。
弁護士に任せる
自動車保険に「弁護士費用特約」をつけていれば、無料(保険金)で、過失割合の交渉を弁護士に依頼出来ます。
ただ、ちょっと勘違いしている人も多いんですが
弁護士に依頼したからといって、自分の要求どおりに交渉(ゴリ押し)してくれるわけではないです!
あくまでも、その事故でちゃんとした(合理的な)過失割合+少しこちらが有利になるかも程度で交渉してくれるっていうのが基本になります。
本来では被害者にも過失割合が出るようなケースでも「100:0」にしてもえると思って弁護士に依頼するのは間違った考え方やと思います。
そういう考えで依頼した時って逆に「この割合が妥当でそれ以上は仮に裁判しても無理ですね」ってほぼ確定されてしまうことが多いです。
こちら側の弁護士に言われたら、もう何もやり様が無くなっちゃいますね(^^;)
なので、弁護士に依頼したほうがイイっていうケースは
- 相手側がおかしな割合(事故状況に合っていない)を提示してきている
- こちらが側が納得しても相手側がなかなか合意しなくて話が進まない
など、合理的な(裁判例など一般的な)理由でこちらに少し過失が出るのは仕方ないが相手側からの理不尽な提示や話が長引くのは嫌!って時です。
あと、「100:0」の要求の場合は保険会社が代理で交渉が出来ないので、自分で交渉するのは難しい(面倒くさい)って場合です。
まとめ
結局、はじめの段階で保険会社から“双方に過失がある”って話になったら「当てられ損」ってなっちゃうことがほとんどですね。
ただ、車を運転するのであれば誰もが交通事故の“加害者と被害者”のどちらにもなる可能性ってあります。
だから、当てられて「自分は一切悪くない」って思ったとしても、状況によって自分に過失が出ても「少しは妥協しないと…」って思うことも大事やと思います。
そして、もう1つ大事なところは、過失割合がその事故の状況で「本当にちゃんとした(合理的な)割合になっているのか」ってところです。
なので、保険会社から提示された過失割合に納得がいかない場合は頑なに拒否したり、こちらの要求のみを言うだけではなく
割合の根拠や理由(合理性)を納得できるまでちゃんと説明してもらう!
っていうのが大事なんじゃないんかなぁって思います。
それで、ちょっと自分なりに少し妥協して納得出来れば、話(交渉)もモメることなくスムーズに進んでいくんじゃないでしょうか。
ただ保険会社ってマニュアル(結果と報告)だけで話を進めていくので、こちらが納得できるような具体的な説明ってなかなか出来なかったりします。
被害者側からすれば、この相手側(保険会社)のマニュアル的な対応(話し方など)がすごく腹が立ってより納得出来なくなったりするんですよね。
まぁそれが、過失割合でモメる(解決しない)一番の原因やと思うんですけど(-0-;)