ネットで「中古車の値引き」などのキーワードで調べてみたりすると
「10万円以上の値引きのやり方・交渉術」「値引きの目安は車両価格の○○%~15%」
なんて感じの記事などがあったりしますよね。
ただ、そういうのを読んでいて、おっさんは
「ホンマかいな?それどこの情報?それって安くなっても値引きって言わんでしょ」
って、正直思ってしまいます。
新車購入時の商談では数十万の値引きなんていうのはありますが中古車では、車両価格からの大幅な値引きっていうのは、なかなか考えにくいことです。
っていうのも、そもそも新車と違って中古車には定価っていうものがなく、表示(販売)価格は、その車を売る中古車販売店が自由に設定します。
つまり、「表示価格の設定は自由、売れるか売れないかは別の話」って話です。
なので、値引き額の目安や大幅値引きをしてもらったって話があるけど実際は
大幅値引きが出来る車=表示価格は実際の車の価値(相場)より高かっただけ
っていう話じゃないのって思っちゃうんですよね。
中古車の表示(販売)価格って、どう決めるの?
表示(販売)価格の設定の仕方は、その車のグレードや走行距離などデーターをもとに流通相場などを調べて設定することが、まずは基本になります。
ただ実際のところは、そんな難しい感じではなく、ほとんどの中古車販売店は「中古車情報誌(サイト)」を見て表示(販売)価格を決めています。
そこの掲載している他の店舗でよく似た車種がどれくらいで売られているか調べ、自社の車両をお客様に選んでいただけるような価格を考えます。
そして、その車を売る中古車販売店が「自分の店で売れる価格(お客様が問い合わせてくれると思う価格)」で設定しています。
とりあえず、売れなかったら意味が無いからなぁっていう決め方ですね。
もちろん、仕入価格に対する利益幅も考えてってところですけど。
正直、利益に関しては、店の規模(大きさ・経費など)や経営者の考え方で、「1台あたり、このぐらいの利益が必要」っていうのは店でかなり違ってくると思います。
他店より1万円でも安くしてお客様に来てもらいたい!
お客様がネットで中古車を調べて探す時って、ある程度の条件
「年式・グレード・走行距離」などで「車種別一覧で価格の安い順番」
って感じで検索する人がほとんどやと思います。
なので、ほとんどの車屋はまずはお客様が車を見に来ていただくために、その一覧の少しでも上位に掲載されるような価格にしたいと頑張っています。
いつでもスマホで簡単に自分の欲しい車の相場がわかる時代に
「お客様が来てから購入を決めてもらうために値引きの分を考えて表示価格を設定する」
とか、余裕のある店なんて正直少ないと思います。
交渉の時に大幅値引きが出来るくらいなら、はじめから表示価格を安く設定するほうがお問合せも多くなり売れやすくなります。
ってことで、表示価格が「その店が頑張って設定した(限界の?)価格」って感じの店がほとんどやと思います。
なので、「売れると思って設定している価格」をさらに大幅値引きをするという考えをもった車屋は、ほとんどいないと思います。
逆に、お客様に来てもらうために車両本体の表示価格を安く設定して、諸費用をかなり高く設定している車屋は多いですけど。
「車両価格安かったけど、見積取ったら総合計はメチャ高いやん(*0*;)」
って、最近ではよくある(グレーな)やり方ですね…
中古車の諸費用についてはこちら↓↓↓
大幅値引きするのには理由がある
実際に中古車で大幅値引きをしてもらったと言う人もたくさんいますが、実は
- 車が売れず長期在庫で相場が安くなった為、表示価格の引き下げをする直前だったので引き下げ分の値引きをしただけ
- 入庫したばっかりで、とりあえず高めの価格で設定で様子見していたが、すぐにお客様が見に来られたので、値引きとして本当の表示価格にした
- タイヤ交換や外装のキズを修理する費用を含めて価格設定していたが、そのままで売れそうだからその分を安くしただけ
などなど、車屋側からすれば純粋な値引きではなく、それなりの理由があったりします。
ただ、本当の大幅値引き(本当は理由がある価格の引き下げ)をする理由などは車屋からすれば、お客様に説明しにくものです。
もともとの表示価格に信用性がなくなりますし、表示価格に対する車の価値(相場)のお得感がなくなっちゃいますもんね。
なので、よくあるパターンで
「本当はこんなに値引きしないんですが、今買ってくれるなら特別値引きします!」
なんて感じで、お得感を出す言い方をする車屋が多いです。
これも車屋側の交渉術なのかもしれませんが、店側にしてみれば本当の値引きではなく「本来の適正価格に戻しただけ」って感じです。
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大幅値引きを要求すると逆に…
正直、単純に中古車購入で交渉の仕方だけで大幅値引きが出来るというのは、車屋側からの考え方からすれば大きな勘違いやと思います。
もちろん、交渉次第で値引き可能な店は多く値引き交渉はするべきやと思います。
おっさんの店は大阪なので、お客様に「値引きはなんぼしてくれんの?安くして!」ってよく言われます(^^;)
ま~、値引き交渉は普通の話で当たり前って感じです。
それに、車屋からしても「このお客様の値切り方は上手いな~、ついつい安くしてしまったわぁ」なんてことも、よくあったりします。
っでも!
車の説明をしている時とか交渉の初めなどに、いきなり
「総額65万円の中古車を50万にしたら買ってもいいよ」
などの大幅値引きを要求するとと逆効果になる場合が多いですね。
こんな感じの事を言われてしまうと店員は、少しの値引きをても意味がないと思ったり「そもそも買う気がないんや」なって売る気がなくなったりします。
本当はある程度の値引きが出来たとしても「値引きは難しいですね~」ってことになってしまうかもしれません。
おっさんの場合、一言さんで車を見に来られたお客様にこのような感じで言われたら
「もういいから、帰ってちょうだい…」
って思っちゃいますね。もちろん心の声で、お客様には言わないですけど(^^;)
なので、お客様から「大幅値引きをしてくれたら買う」「この金額にしてほしい」などの相場からかけ離れた値引き交渉はしないほうがいいと思います。
理由があって大きく価格を下げれるのであれば、商談中に何かしらの話を作って店員(店側)から言ってくるはずです。
わざわざお客様が来てくれているので車を売りたいのは、どの店も一緒ですから。
それじゃ、大幅値引きは言わないほうがよい?
「大幅値引き」も「理由があって価格を引き下げ」もお客様にとっては、総額で安くなるので結局同じなのかもしれません。
だったら「安く出来るなら言ったほうが得やん!」って思っちゃいますよね。
もちろん、そのとおりです。ただ、値引きという交渉よりも
「他の車屋に並んでいる同じような車より、ちょっと高いんじゃない?」
って感じで話していくほうがイイと思いますね。そうすると、店員(店側)は、
「そうですかねぇ、それじゃ、相場を調べて価格を見直してみますわぁ」
ってなるかもしれません。まぁ、その車の適正(相場)価格にしてもらいたいって感じです。
でも、しつこく他店の車と比較しすぎると、「中古車は1台1台、程度が違いますし…」って感じになる事が多いのでご注意を!
これも値引き交渉かもしれませんが適正な表示価格に下げただけってことで、さらに本当の値引き交渉ができるかもしれません。
まとめ
そもそも、今の中古車って昔みたいに一台ごとに大きな利益があるわけじゃないので、どの店でも単純な大幅値引きって商売として考えられないと思います。
正直、大幅値引きする(利益が少ない)ぐらいなら業者(オークション)などで売ったほうがリスク(保証など)もないし手間もかからず楽です。
なので、やっぱり何かしらの理由があるので「大幅値引き=かなり得をした」にはならないと思います。
ちょっと言い方は悪いですが、お客様(購入者)が「大幅値引きが出来た!イイ買い物が出来た!」って思ってるだけですね。
中古車購入時の商談(値引き交渉やサービスなど)の場合は
- 総額での端数を値引き(総額によって切りの良い数字は変わりますけど)
- 部品の取付け(入替え)工賃のサービス(ナビなど)
- その他の店自体する作業のサービスや値引き(○○代行費用など)
などのほうが車屋も応じやすいく効果的かなぁっておっさんは思います。
とくに、その店員(その店)が出来る作業(外注費がかからない作業)は本当の無料サービスでやってくれたりするので店員(店側)の気持ち1つってところです。
なので、この辺りで交渉してサービス(無料や値引き)に出来たなら本当のお得感があるのかなぁって感じですね。