お客様から、車のメンテナンス(普段の管理)の事でよく聞かれたりするのは、
「タイヤの空気圧って、実際はどれぐらいがええの?」
ですね。世間話程度に、な~んとなく聞かれる事が多いです。
まじめに車屋らしく、一般的な答え方をすると、
「乗り方や使用方法によりますが、車種ごとに指定空気圧があるので、その空気圧から0~+20kPaがベストですね」
ってところですが、ほとんどのお客様はそんな誰でも分かっているようなありきたりな答えは求めてないですよね(-_-;)
それに、「インチアップでタイヤのサイズも変わってて、分からんから聞いてんねん」って人も多いです。
そこでおっさんが、いつもお客様に説明している「これぐらいの空気圧入れてたらいいんじゃない」ってところをお話していきます。
正直、人によって、いろいろ意見が違うのが空気圧
おっさんもお客様からよく空気圧の事を聞かれるので、タイヤ屋とか修理屋などとこの辺りの話をしたりします。
ただ、タイヤのプロのタイヤ屋でも人によって考え方ってけっこうバラバラなんですよね。
車関係の仕事をしている人(タイヤ屋以外の業者)で一番多い意見は、
「一般的なサイズであれば、250~270kPaぐらいでいいんじゃないの」
って感じですね。
考え方としては、常に車種ごとの指定空気圧を維持するのがベストかもしれないけど、タイヤに一番悪いのは指定空気圧以下になることなので、
- 「一般的に定期的な空気圧チェックをするユーザーは少ない」
- 「空気は乗らなくても徐々に抜けていく」
って事を考えて、多めに空気を入れていたほうがいいっていうところです。
とくに、セルフのガソリンスタンドが多くなってきて、スタンドの店員が空気圧チェックをしてくれるのが少なくなってきたことも理由としてあります。
それに250~270kPaぐらいであれば「空気の入れすぎでタイヤに悪い」ってこともないですし、乗っていて「乗り心地が悪くなった」ってことも少ないと思います。
っていうか最近は、「270kPa程度(以上)が指定空気圧」の車種もありますし。
なので、おっさんも同じような考え方で、
「定期的(1ヵ月に1回)に空気圧をチェックしないのであれば、270kPaぐらい入れといて、乗った時に違和感があるのであれば、少し下げてみて下さい」
って感じで、お客様に説明していますね。
タイヤを長持ちさせるなら、空気圧は高いほうがイイ?
ワゴン車(ミニバン)や軽自動車などのFF(前輪駆動)の車種は、フロントのタイヤの外側(ショルダー部)だけ減り(片減り)が早くなることが多いです。
とくにノアなどのミニバンは、真ん中(センター部)や内側の溝があるのに外側だけツルツルになってしまい、タイヤ交換の時期が早いって話もよく聞きます。
「まだまだ、真ん中の溝があるのにもったいないなぁ~」って、思っちゃいますよね。
このような場合にも、空気圧を上げておくと効ちょっと果的で片減りを抑えられ、少しタイヤが長持ちさせる事が出来る場合もあります。
単純な考え方で、空気圧を上げると地面と接地面が少なくなりタイヤの端っこ(ショルダー部)の負担を押さえられます。
逆に、真ん中(センター部)の摩耗(減り)が早くなるといったデメリットもありますが、一般的な乗り方であれば、真ん中が先にダメになるって事は少ないです。
通勤や仕事で高速道路ばっかりっていう使い方であれば、真ん中が先にダメになることもありますけど。
ただ、そのような使い方の場合は、空気圧とタイヤの減り方ってあまり関係ないと思います。
このようにタイヤを長持ちさせる理由もあって車屋などは、高めの空気圧を入れたほうがイイって説明することが多いですね。
空気圧を上げたら燃費は上がる?
単純に考えると、
空気圧を上げる → タイヤ接地面が少なくなる → 転がり抵抗が少なくなる → 燃費が良くなる
ってなります。理屈でいえば、そのとおりです。
ただ、実際には指定空気圧から1割ぐらい上げたぐらいでは、実感できるような燃費の上がり方っていうのは無いです。
逆に指定空気圧より低くなると、転がり抵抗が大きくなり実感できるぐらい燃費が悪くなることがあります。なので、
燃費を良くするために空気圧を上げるといった考え方ではなく、燃費を悪くしないために少し空気圧を上げておこう
といった考え方のほうが正解やと思います。
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おっさんがおすすめしている「扁平率」ごとの空気圧
純正サイズであれば、車種ごとに指定空気圧ってありますね。
ホイールを変えている場合は、車種ではなくタイヤのサイズ(幅・扁平率やリム径など)や種類(ロードインデックスなど)で空気圧が決まっています。
そのタイヤに合ったちゃんとした空気圧にしたいのであれば、タイヤメーカーなどのサイトで簡単に調べたり計算することも出来ます。
ただ、「定期的にチェックせ~せんから、なんとなくの空気圧でええねん」って人は、けっこう多いと思います。
実際、ちゃんと調べている人ってかなり少ないと思います(^^;)
なので、おっさんは簡単に分かりやすいタイヤの「扁平率」でお客様に空気圧を説明することが多いです。
● 扁平率と空気圧
- 70~60 250~270kPa (純正サイズなど)
- 55~50 250~280kPa (純正サイズか1インチアップ程度)
- 45~40 250~280kPa (ホイールに合ったタイヤ幅)
- 45~40 300kPaぐらい (ちょっと引っ張りタイヤ)
- 40~35 300kPa以上 (そこそこの引っ張りタイヤ)
- 35~ そのタイヤに合った空気圧を調べてをちゃんと(必ず)維持する
ってところです。(※おっさんの勝手な考え方ですけど)
この辺りが、何も気にせず、なんとなく空気を入れても大丈夫な範囲かなって感じです。
指定空気圧より多く入れているといっても乗り心地が大きく変わることもなく気にならない範囲やと思います。
ただ、扁平率の低いタイヤや引っ張りタイヤの場合は、
「最低これぐらい入れておかないと、段差などの衝撃で空気が抜けたり、タイヤがダメになる可能性がある」
といった違う考え方ですね。
なので、上記の説明はおっさんの勝手な考え方です(^^;)
劣化しているタイヤの急激の空気圧の変化は危険!
この記事を読んでもらって、
「じゃ~、ちょっと空気圧を上げてみようかなぁ」
って思われる人もいる思いますが、ちょっと注意するポイントとしては、
年数が経っている(3年ぐらい~)タイヤは、急激に空気圧を上げると逆に危険!
な場合があります。
タイヤは古くなればなるほど、劣化などでゴム自体が固くなっているので今までと違う高い空気圧にすると、ヒビ割れや変形などが起きる場合があります。
なので、年数が経っているタイヤの場合は少し(10%ぐらい?)上げる程度にしといたほうが無難かもしれないです。
やっぱり、指定空気圧より高めにしておくのであれば、タイヤが新しい時(タイヤ交換時など)からやっていたほうが良いですね。
まとめ
タイヤの空気圧って、日ごろの点検の中でも重要なところです。
ユーザー(個人の人)が思っているより、ちゃんと定期的に点検しないといけない部分やと思います。
空気圧が低いと、タイヤの寿命や燃費の低下などコスト面を見ても費用がかかるようになりますし、事故など(パンクなど)の安全面でも危険です。
ただやっぱり、一般的(ユーザー的)には、さほど重視されていないのが現状です。
多いパターンは、定期的に点検するというよりも見た目で空気が減っていると気づいた時に空気を入れるといった感じの人がほとんどやと思います。
でもそれって、タイヤにとっては良いことではないです。寿命が短くなったりします。
なので、中古車屋など町の車屋などがお客様に説明する場合、車種ごとやタイヤの種類によっての細かい設定空気圧というよりも
「これぐらい入れとけば、ちょっと点検忘れていても大丈夫かな」
って思うような空気圧で説明する事が多いです。
ちなみに、おっさんは軽自動車に乗っていてタイヤサイズは「165/55 15R」ですが、空気圧は280kPaにしています。
ちょっと高いかな~って思いますが、とくに乗り心地とか気になることもないですね。
ただ、燃費は全く変わりません。ま~、少し寿命が延びたらええな~って思ってます。
勝手な車屋の意見なので参考程度に(^_^;)