車をローン(オートローン)で購入すると、「所有権」が付くことがあります。
とくに新車の場合は、当たり前のように「所有権」が付くって感じで、車検証の所有者欄が「ディーラー」や「クレジット会社」になっていますよね。
いわゆる「所有権留保」ってやつです。
詳しくは ↓↓↓
この「所有権留保」に関しては、とくに気にする人って少ないと思いますが、
「ローンを完済したら自分に名義変更(所有権解除)をしたほうがいいの?」
って思ったりする人は、けっこう多いんじゃないでしょうか。
それに、「ローンが終わったのだから、すぐにしたほうがいい!」って言う人もいますが、おっさんはお客様に聞かれたら
「どっちでもいいと思いますよ。売るまで所有権を残してても、とくに問題ないし」
っていう感じでいつも答えていますね。
所有権解除の手続きをしなくてもいいの?
基本的に、ローンが終わればクレジット会社(ディーラー)から「契約終了のご案内」や「所有権留保解除承諾書」など完済した証明書が送られてきたりします。
送られてきても、ほったらかしで見ていない人ってけっこう多いと思いますけど(^^;)
この時点で所有権解除の手続きは出来るのですが、「すぐに所有権解除しないといけない」ってことではないです。
別に、所有権が残っていても通常であれば問題になるこもないと思います。
それに、ローンを完済すれば実際の所有権も本人(購入者)って考えなので、書類上の記載だけの問題って感じです。
ようは、気持ちの問題ってとこですね。なので
「ローンが終わってるんやったら、せっかくなので自分の名義に変えときたい!」
って思うのであれば、所有権解除しておいたほうがいいかなぁってレベルやと思います。
ただ、実際ところは車を所有している途中で手続をする人って少ないです。
所有権解除の手続きって簡単?
手続き自体はとくに難しくはないですが、個人では少し面倒くさいと思います。
所有権は車を購入(登録)する時に付けられてしまうんですけど、所有権解除は自分で手続きしないといけないんですよね。
おっさんが、「別にすぐにしなくてもいいんじゃない?」っていうのは、手続きに手間と少なからず費用がかかるからです。
多くのパターンは、車の乗り換えや売却する時に名義変更や廃車の手続きと同時に所有権解除をするので、車屋などが手続きすることがほとんどです。
もちろん、所有権解除があるからといって別途費用がかかるってこともないです。(車屋によっては費用をとるところもあるみたいですけど)
なので、本人(名義人)として所有権解除の手続きで動くことってあまりないです。
しかし、所有権解除の手続きだけを車屋などに依頼すると、登録手数料(代行費用)が掛かる場合がほとんどです。
名義変更などを依頼すると費用がかかるっていうのと同じ考え方ですね。
そして、本人で全ての手続きをしても登録事務所に行く手間と時間がかかります。
それに、普通車の場合など手続きに印鑑証明など売却時と同じような書類を揃えないといけないことが多いので、またそれらに手間と費用がかかります。
自分で手続きをする方法
車屋などに依頼せずに自分で所有権解除の手続きをすると当たり前ですが、登録代行費用などはかからないです。
ただ、登録(所有者変更)する時の手数料や必要書類(印鑑証明など)役所での発行手数料は必要になります。
住所変更(車庫証明費用)などなければ、合計で800円~1,500円ぐらいやと思います。
もし、住所が変わっているのであれば、新しい住所での登録(使用者住所も変更)になるので車庫証明も取り直さくてはいけません。
「平日に動ける時間もあるし、費用もこれぐらいなら自分でやってみようかなぁ」
って思えるのであれば、ローンが終わって時点でやっておいてもいいかもしれませんね。
所有権解除手続きの手順としては、
- 購入したディーラー(クレジット会社)などに連絡をする(所有権解除依頼)
- その会社に必要な書類を送って、譲渡書類(所有権解除の書類)を発行してもらう
- 所有権解除に必要な書類が届く、新所有者(本人)の書類も揃えておく
- 管轄の陸運支局などで所有権留保を外す(自分に名義変更)手続きをする
って、感じですね。
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① 所有権解除依頼の連絡
まずは、購入したディーラーやクレジット会社に所有権解除依頼の連絡をします。
どこに電話したらいいか分からない場合は、車検証の所有者欄に記載されているディーラー(クレジット会社)をネットなどで調べて連絡するのが簡単です。
最近はHPにも詳しく所有権解除の手続き方法(必要書類や手順)が記載されていますが、やっぱり確実なのは電話して確認することです。
とりあえず、クレジット会社に電話して「所有権解除をしたい」って伝えれば、担当の部署に繋いでくれます。
そこで、ローン完済の確認(本人確認)などが終われば、譲渡書類(所有権解除に必要な書類)を発行するのに必要な書類などの説明をしてくれます。
所有権に関する部署はその会社の本社にあることが多いので、ほとんどの場合は手渡しではなく郵送での書類のやり取りです。
② 必要書類を送る
必要書類は会社によって違いますが、普通車(登録自動車)の場合、
- 所有権留保解除承諾書などのローンを終了した証明書
- 自動車検査証のコピー
- 所有権留保解除依頼書(念書)・委任状など (実印を押印)
- 印鑑証明書(基本、検査証の使用者 発行後3ヶ月以内のもの)
- 当年度の自動車税納税証明書のコピー
- 住民票など (車検証の住所や名前が変わっている場合)
が、一般的です。ただ、ディーラーやクレジット会社によってけっこう内容が違います。
印鑑証明がコピーでOKだったり不要だったり、税納税証明書は不要などいろいろです。
所有権留保解除承諾書などの書類を失くした(もともと無い)場合は、電話での確認やその他の書類で簡単に代用出来ます。
③ 必要書類を受け取る
その会社に必要書類を送って、間違いがないかを確認されれば
「譲渡書類一式(旧所有者)」又「所有権解除書類の引換書など」
を発行してくれます。個人での依頼・手続きの場合、ほとんどは自宅(確認書類の住所)への発送です。
個人で手続きをする場合は、「所有権解除書類の引換書など」が多いですね。
この書類は登録当日に陸運支局内(付近)のクレジット会社代理窓口で譲渡書類発行をしてもらうための書類です。
送られてくる書類が譲渡書類であれば
● 普通車(登録自動車)の場合
- 印鑑証明書
- 委任状
- 譲渡証明書
と、普通の名義変更(移転登録)に必要な旧所有者の譲渡書類になります。
● 軽自動車の場合
「所有者承諾書」又は「譲渡等承諾書」、「申請依頼書(旧所有者)」
など、いずれかの書類になります。(会社によって違います)
④ 陸運支局で所有車変更手続き
会社から譲渡書類(所有権解除に必要な書類)が届けば、あとは管轄の陸運支局で登録(軽自動車は検査協会で申請)の手続きをするだけです。
一応、所有者が変わりますので「名義変更(移転登録)」と同じ登録手続きになります。
なので、「会社から届いた譲渡書類 又は 所有権解除書類の引換書など」と「新所有者の書類(本人)」が必要です。
個人名義で普通に本人(現使用者)を所有者にする(持ち主の名前に戻す)場合は、
● 普通車(登録自動車)の場合
- 自動車検査証(車検証)
- 印鑑証明書 (発行後3ヶ月以内のもの)
- 実印 (代理人申請の場合は委任状)
- 車庫証明 (使用者住所に変更がある場合)
● 軽自動車の場合
- 自動車検査証(車検証)
- 新使用者の住所を証する書面 (住所変更がある場合)(発行後3ヶ月以内のもの コピー可)
- 申請依頼書(様式5) (代理人が申請の場合)
の書類が必要です。
また、所有者だけを違う人(家族など)にすることも出来ますが基本的には同じです。
それと「所有権解除書類の引換書など」の場合は、登録(申請)の前に陸運支局(軽自動車は検査協会で)内の事務所で譲渡書類を発行してもらわないといけません。
だいたいは、登録手数料(印紙)を買う建物の中などに「信販会社の書類はこちら」みたいな名前の窓口があるので、その窓口で発行してもらいます。
これで書類は揃いますので、あとは通常の登録手続き(名義変更)と一緒です。
登録手続きに関して、詳しくは ↓↓↓
まとめ
所有権解除の手続きをローンが終わった時や車を所有している途中でするかしないかは、本人の考え方次第(気持ちの問題)やと思います。
ただ、所有権が残っていると「ナンバープレートの変更」など所有者の委任状が必要な登録の場合、ディーラー(クレジット会社)に毎回連絡をしないといけない場合があります。
あまり、ある事ではないので気にする事もないと思いますが、そういうことが気になる人であれば手続きをしたほうがいいかもしれません。
最後に、おっさんの考え方でいうと、
「乗っている(所有している)間に何か登録(住所変更やプレート変更)などがあれば、そのついでに所有権解除をしたらいいんじゃないの」
ってぐらいの感じですね。