おっさんの店は中古車の売買がメインで中古車屋になるんですけど、最近(けっこう前からやけど)商売をしていて思うのが、
「単純に中古車より新車のほうがお得じゃないの?」
です。中古車屋がそれ思ったら基本的にダメ(商売的に終わり?)なんですけどね(-0-;)
もちろん、特定の車種や車の使い方(状況)、お客様の車に対しての考え方、購入予算などで新車より中古車のほうがイイ(お得)って事もあります。
ただ年々、普通の(一般的な車を買おうかなぁって感じの)車の買い方であれば、中古車より新車のほうがトータルで考えたらお得って感じになってきています。
なので、ひと昔前の「新車は高いから中古車のほうがイイよね」っていう単純なイメージは、少し間違ってきているかなぁって思います。
そこで、よくお客様から聞く中古車を選ぶ理由や考え方で「そこはちょっと違いますけど…」ってところをいくつかお話していきます。
そもそも中古車は安くない、お得でもない?
車を買う時に中古車を選ぶ理由(考え方やイメージ)の1つとして「中古車は安く買えるから」っていうのがあると思います。
もちろん、単純に価格だけでいえば中古車なので新車よりは安いです。
それに中古車は、車種の人気度や年式や程度・走行距離によって価格(相場)は大幅に変わってくるので、自分の予算に合った車を選べたり出来ます。
でも、それが「中古車は安い・お得」っていうのは少し違う話です。
それじゃ~、どういう目安で「中古車は安い・お得」って考えるのかっていうと、新車に比べてこれぐらいならっていう適性的な感じ(何となく)の相場ってあるんです。
ちょっと文章で説明するには難しいですが、一言でいえば「それなりに中古車らしい価格帯(相場)っていうのがある」って感じですかね(^^;)
だから、中古車って昔からの「新車より安い・お得」ってイメージがあると思います。
ただ年々、中古車全般的に価格帯が上がってきて、中古車の一番のメリットである「安く買える」ってうのがなくなってきています。
そして、「こんなに高いんやったらローン組んでも新車買ったほうがイイんじゃない」と思ってしまうところまで中古車の価格帯が上がってきています。
なので、現在では単純に「中古車って高いけどね」ってイメージ(考え方)が正解です。
乗り終わるまでのトータルの費用で考えたら
「中古車より新車のほうがお得じゃない?」って思う(考える)1番の理由は、
その車を乗り終わる(乗り換える)まで、その車にかかったトータル費用
が、維持費や乗り換える時の買取り(下取り)価格を考えると、新車を買ったのとそんなに変わらない(差は少ない)って事も多くなってきたからです。
それやったら、最新の車両に乗れるし車もキレイし、故障する可能性も低く安心して乗れる新車のほうがお得、中古車は損?って思いますよね。
それに年々、国の政策でも「買うなら新車」ってなってきているので、新車のほうが何かと税金や費用面で優遇されるようになっています。
維持費は新車のほうが安く済む
「新車は買ってから何年間はお金がかからないよね」っていう何となくのイメージは持っていると思いますが、実際に、
- ガソリン代 そりゃぁ、最新の新車のほうが燃費はイイ
- 自動車税や重量税 新車は(数年間?)減税、免税があったりする
- 修理費用 古い車ほどお金かかかる可能性が高い。新車は保証期間中は安心
- 車検(整備)費用 古い車ほどお金がかかる可能性が高い、かけたほうがイイ!
- 自動車保険 数年間、新車割引などがある
などなど、いろいろな面で中古車と新車では維持費が変わってきます。
もちろん、その中古車の年式や程度、車の使い方(状況)や年間の走行距離で変わってきますが、やっぱり新車よりも維持費はかかります。
とくに修理費用などは、安い中古車(古い多走行の車など)ほどお金がかかるので結局、新しい車(新車)を買ったほうが良かったかなぁってなる事が多いですね。
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買取り(下取り)の事を考えたら新車がお得?
中古車の価格が高くなってきているって事は、もちろん買取り(下取り)の価格(査定額)も全般的に高くなってきています。
でも、新車からの年数(何年落ちか)で「相場が高い・安い」ってあります。
やっぱり中古車を買う側(お客様)からすれば、3年~7年落ちの車が中古車らしい価格帯になって、まだまだこれからも乗れる車って感じやと思います。
なので、この辺りの中古車はやっぱり人気の年式(年数落ち)で価格帯も年式の割には高く、買取り相場も高くなっています。
コレ何が言いたいのかっていうと、新車を買って、一般的に多い乗換える(売却する)時期の買取り相場(査定額)が、そこそこ高いって事です。
逆に年数が10年以上経つと、車自体の価値が大きく下がって査定額(買取り相場)もかなり安くなってきます。
何年か落ちの中古車を買って乗り換える時って、さらに年数が古くなってきているので基本的には査定額は安いです。(0円の場合も多く、あっても気持ち程度?)
単純な考え方でいうと「新車は乗換え時(売る時)にそこそこお金は返ってくる」、「中古車を買ったら基本、査定は0円か気持ち程度」って感じです。
もちろん、年式の新しい中古車を買ってすぐ売れば査定額はそこそこつきますが、購入価格と売却価格で考えると上記と同じような感じになると思います。
ローンを組むなら新車のほうがお得?
ローンで車を購入する場合は、「金利」や「ローン年数」、「月々の支払額」を全体的に考えると、新車のほうがお得って時代になってきています。
まず1つは「金利」で、同じ店で同じローン会社でも新車と中古車で金利が違って新車のほうが基本的には金利は低いです。
店によって金利は異なりますが、だいたい2%~5%の差はあって、この数%の金利の差って、けっこう大きいんですよね。
そして、「ローン年数」と「「月々の支払額」に関しては、新車のほうが安くなるって事では無くて支払い方法の考え方になります。
例えば、一般的な(お客様に説明したりするイメージの)中古車ローンのケースで、
- 5年落ちの中古車 150万円(元の新車価格270万円)
- 150万円のフルローン 5年(60回払い)金利6.5%
- 金利手数料26万円ぐらい 月々29,300円ぐらい
- 金利含む総支払額 ¥176万円ぐらい
だとします。そして、この車を5年間乗ってローンも終わり、また同じような金額の車を同じようなローンで購入するとします。
2回ローンを組んで10年間、ローンを組み続けると、単純に10年間で総支払額352万円(5年間で176万円×2)って計算になります。
これを、同じ車種の新車(270万)で10年間乗るとしてローンを組んだ場合と比べると、
- 新車価格 270万
- 270万円のフルローン 10年(120回払い)金利3.5%
- 金利手数料 50万円ぐらい 月々26,600円ぐらい
- 金利含む総支払額 320万円ぐらい
これやったら、月々の支払額も10後の支払総額も新車のほうが安くなるし、維持費なども考えると新車のほうが結局、お得じゃないの?ってなりますよね。
これって、説明されれば「そりゃそうやろ!」って当たり前の事なんですけど、あんまりここまで考える人って意外と少ないんですよね(^^;)
もちろん、比較する車種で中古車の価格帯が変わってはきますが、全般的に中古車が高いので、だいたいこんな感じのイメージになります。
まとめ
いや~、自分でもよく分からない説明(文章)になっちゃいましたが、
「今の中古車ってホント高いからお得じゃないよ。新車を買うほうがイイかも!」
っていうのを記事にして伝えたかっただけなんです(^^;)
でも、中古車屋がこんな考え方をしていたらダメなんですけどね…
だからといって、おっさんの店で車を買ってくれるってお客様に、自分がどうなんかなぁって思っている中古車を素直にオススメ出来ないんです。
ホント、中古車販売ってやりにくい商売になってきてるわぁ。