ETC(カードや車載器など)の事でお客様からよく聞かれるのが
「ETCカードは挿しっぱなしにしてるけど、べつにいいよね?ダメ?」
です。たぶん、ネットで調べてみたりすると「挿しっぱなしはダメ」って感じのサイト(記事)が多かったりするけど「実際のところはどうなんだろう?」って感じなんでしょうね。
でも、おっさんは逆の考え(意見)でいつもお客様に
「べつに挿しっぱなしでもそんなに問題ないと思いますよ。自分も挿しっぱなしやし」
って答えています。それじゃ、その問題ないって理由を説明していきます。
なぜ「挿しっぱなし」はダメなの?
一般的に言われる「ETCカードの挿しっぱなしはダメ」っていう理由は2つあって
- 夏場の高温でICチップが故障、カード自体が変形することがある
- ETCカードが盗難されて不正利用(悪用)されるかも
で、ETCカードの「破損」や「盗難」のリスクがあるからってところですね。
なので、「挿しっぱなしは危険だから(使う時に)毎回抜き差ししましょう」っていうのが一般的な(カードを発行している会社などの)説明になっています。
ただ、そう説明されるとそうかもしれないけど、実際のところは(現在では)
- 本当に「毎回抜き差ししたほうがいい」っていうほどリスクってある?
- その考え方ってETCが出来た時(初期のころ)の説明(注意)で古くない?
って感じで、そこまで言うほどの(大きな?)リスクがあるのかなぁって思っています。
まぁ、ETCカードの「破損」や「盗難」のリスクについて補足程度に説明するなら
「状況や環境、車の使い方によってそういう可能性(リスク)もあったりするかも」
ってぐらいじゃないでしょうか。
それでは、もうちょっと個別に詳しく説明していきます。
暑さ(高温)でETCカードはダメになるのか?
ETCカードの耐熱温度は一般的に50℃程度といわれていて、それ以上になるとETCカードに内蔵されている「ICチップ」が壊れたり、カード自体が変形する可能性があります。
なので、車内温度がかなり高温なる真夏の時期に、ETCカードを車内に放置(挿しっぱなし)にしていると、ETCカードがダメになるって言われたりしています。
たしかに「挿しっぱなし(車内の高温)でETCカードがダメになった」っていう事例もあったりするので、ETCカードを取り扱うのに気を付けるポイントだとは思います。
でも故障した事例が複数あったのは少し前までの話で、現在ではその可能性(リスク)はけっこう低くなっていると思います。
それって少し前までの話?
っていうのも、少し前までのETC車載器は、ダッシュボード上に置くタイプ(アンテナ一体型)があって、車載器自体に直接、日が当たり夏場なんかはかなり高温になる状況でした。
夏場の炎天下の日なんかは、誰でも普通に見たら「ETCカードの挿しっぱなしはヤバイな、壊れるな、抜いといたほうがええかな」って感じでしたね。
でも最近の車のETC車載器(アンテナ分離型)の設置場所って「ダッシュボードの下の方」や「ボックス内(小物入れなど)」がほとんどで、そういう心配もなくなったと思います。
正直、夏場の車内はかなり高温になるけど、直接日が当たらない場所であれば、ETCカードがダメになる可能性はかなり低いって感じです。
気温が40度越えなどの時は要注意かも
年々、異常気象って感じで夏の間の数日(一番暑い時期に)「40度越え」って地域も多くなってきて、そういう時は要注意かもしれません。
っていうか、ETCカードに関わらず、40度を超えるような暑さ(高温)によって「車に積んでいるモノ」「車の部品・用品」全てに何か異常が起こるかもしれません。
なので、真夏のピークに暑い時や地域(車を止めている場所)によって「そういう時だけは挿しっぱなしは止めとこう」のほうがイイかもしれませんね。
ETCカードって盗難されて悪用されるの?
もう1つのETCカードの挿しっぱなしのリスク「盗難されて悪用される」ですね。
ただそれって
- ETC一体型のクレジットカードの場合
- ETC車載器が見える場所にあってカードの挿しっぱなしもすぐわかるから
っていう、けっこう前の(2020年ぐらいまでの)話なんですよね。
「買い物にも使えるカードを挿しっぱなしにしていたら(とくに外から見える場所にあったら)、そりゃ盗まれるリスクがあるからダメだよね」
って感じで、当時でもETC一体型クレジットカードにしていた人は挿しっぱなしにはしていない人のほうが多かったと思います。
ただ、ETC一体型クレジットカードに関しては2018年に廃止されていて、現在では「ETCカードはETC使用時のみに使うカード」になっています。
正直、泥棒もETCカードを盗んで使ってもすぐ足がついて捕まるリスクが高いだけなので、もわざわざそんなカードを盗んだりしないと思います。
それに、ETC車載器の設置場所も上記で説明したように現在では「外から見えにくい(見えない)場所」になっている場合がほとんどです。
なので現在では、ETCカードを盗まれて勝手に使われる(不正利用される)可能性ってかなり低くなっていると思います。
車の設計も挿しっぱなしを想定
みなさんもお気づきでしょうが、最近の車はETCカードを挿しっぱなしを想定してETC車載器の設置場所を外から見えにくいところに設定されています。
とくに高級車になればなるほど、見た目っていうのもあってETC車載器が見えないように(グローブボックス内やフタが付いている小物入れの中に設置)されています。
それに、見えにくいだけじゃなく、なるべく高温にならない場所(ダッシュボードの下の方とか)っていうのも考えているっぽいです。
なので、表向きには「挿しっぱなしはダメ」ってなっているけど、実際は車のメーカーも「挿しっぱなしの人のほうが多い(ほとんど?)」っていうのが基本になっています。
じゃないと、毎回抜き差しするのが面倒くさいグローブボックス内にETC車載器の設置場所が設定されている車両なんて普通はないですよね(^^;)
毎回抜き差しするほうがリスクが高い場合もある
おっさんは通勤や仕事などで多く高速道路を利用するって人には「挿しっぱなし」より逆に「毎回抜き差しする」ほうがリスクが高いんじゃないの?って思います。
っていうのも、車屋の経験からですが
- ETCカードの挿し忘れ
- 挿し抜きししすぎでカードや車載器の接点不良(読込みエラー)
- ETCカードの紛失
などのリスクがあったりします。
とくに「抜き挿しししすぎでカードや車載器の接点不良(読込みエラーの故障)」は、仕事で使っている車ではちょこちょこあったりします。
まぁ、仕事車なので、ETCカードの抜き差しも雑にしているってところもあると思います。
ただ、挿しっぱなしだったらこういう故障の可能性も低い(ない?)ですし、カードの挿し忘れ・紛失も、そもそも起こらないですよね。
おっさんの店では「挿しっぱなしにしてたから」のトラブルって記憶にないんですが、「毎回抜き差ししてたから」のトラブルは少ないですけどあったりします。
まとめ
まぁ実際のところ、ETCカードを挿しっぱなしにしていても、現在ではネットに書かれているほどのリスク(大きな危険?)なんて正直、無いと思います。
なので、車の使い方や環境、その人の考え方次第ってところやと思います。
- 「毎回抜き差しはするのは面倒くさいから挿しっぱなし」
- 「やっぱりちょっと気になるから使う時だけ挿すようにしよう」
- 「いつもは挿しっぱなしだけど、真夏のピークの時だけ抜いておこう」
ってぐらいの感じでいいんじゃないでしょうか。