交通事故で相手側の保険会社との交渉がスムーズにいかずモメる（トラブルになる）事ってありますよね。
やっぱり、多いのは「過失割合」や「保険金（修理代や治療費）の額」で相手側と意見が異なり交渉が前に進まないっていうケースです。
なので、自分や加入している保険会社では上手く交渉が進まない場合、弁護士などに交渉（示談）を依頼する人も増えてきました。
加入している自動車保険の特約の「自動車保険の弁護士費用特約」を使って、別途費用もかからず簡単に弁護士に依頼できるようなりましたもんね。
ただその場合、弁護士を自分で探して依頼する人って意外と少なく、保険会社に弁護士を紹介してもらうことが多いと思います。
知り合いに弁護士がいたり、いつも頼んでいる弁護士がいるって人は少ないですもんね。
しかし、弁護士次第で、交渉の内容や保険金（賠償額）がけっこう変わってきます。
なので、弁護士選び（探し）っていうのは重要なポイントになります！
保険会社に紹介してもらうのは、ちょっと待った！
弁護士費用特約を使って弁護士を依頼する場合、まず保険会社に連絡して弁護士費用特約を使う手続きをします。
その場合、ほとんどの保険会社は
「お知り合いなどに（ここに依頼しようって）弁護士がいなければ、こちらが紹介する弁護士事務所に依頼させていただきますが」
って感じになると思います。
依頼の手続き（着手金などのお金の話）なども保険会社がしてくれて簡単で楽なので、そのまま保険会社に任せる人って多いです。
・・・っしかし、ちょっと待った！
保険会社の紹介だからといって、紹介された全ての弁護士が同じように交通事故の交渉を上手く出来るわけではないです。それに
「自分の交渉の考え方や希望を前もって直接、その弁護士に相談せずに決めてしまうのってどうなの？」
って、おっさんは思ってしまいます。
っていうのも、おっさんは車屋で保険代理店なので、お客様や車屋から保険会社が紹介する弁護士ってイマイチって話をたまに聞いたりするからです。
その「イマイチ」って理由は大きく２つあって
仕事が遅い？やる気がない？
保険会社が紹介する弁護士ってイマイチって話の中で、その理由としては
- １つ１つの仕事（連絡など）が微妙に遅い
- なんとなく、やる気がないように感じる
- 相手に対しての交渉にゴリゴリ感（勢い？）がない
って感じの事を聞くことが多いんですよね。
他の仕事の合間合間にやっている感じで、本気で相手側と交渉していないような感じ、流れ作業の１つで仕事をされてるっていう意見が多いです。
実際のところは分からないですが、保険会社と決めいている報酬額（費用）がかなり安いからかもしれないです。
保険会社が支払う弁護士報酬（弁護士費用特約の費用）は、保険会社ごとで細かく決まられていて、基本（最低限）の相場って感じやと思います。
なので、弁護士からすれば「そんなにガッツリ取り込む仕事ではないかぁ」って感じなんでしょうね。
それに、仕事が少ない（できない）弁護士だから保険会社の依頼の仕事をしているっていうのであれば、「イマイチ」っていうのも何となく分かります。
実際、報酬額が高くても仕事が出来て忙しい弁護士は、あえて報酬額が安い（最低限の）保険会社の依頼を受けたりはしないですもんね。
依頼者は本人？保険会社？
保険会社の紹介であっても依頼者は本人（ユーザー）なので、その本人の意見や希望などを弁護士はちゃんと聞いて交渉しないといけないのが本来です。
ただ、その辺りも何となく中途半端でイマイチっていう話もよく聞きます。
やたら、保険請求の過去の事例や事故裁判の判例などの話ばかり本人に説明して
「いったい、誰の味方なん？保険会社の窓口の人みたい」
って感じる人が多いみたいです。
たしかにそう言われると、保険会社から紹介されているってことは、他の保険会社とも提携しているかもしれないです。
交渉する相手も提携している（仕事をもらっている）保険会社なら、無茶な交渉や一方的な要求は出来ないですよね。
弁護士からしても、書類上の依頼者はユーザーですが、実際には仕事をもらっているのは保険会社なので保険会社間の暗黙のルールの範囲で交渉するでしょうし。
それに報酬額も決まっているので、そんなにゴリ押しで交渉したりしても「自分の評判が悪くなるだけで意味がない」って思うんでしょうね。
弁護士はネットで探すのが一番？
それじゃ、保険会社に頼まず自分で弁護士を探すにはどうしたらいいかというと
「ネットなどで調べて（探して）自分が良さそうって思う弁護士（事務所）に依頼するのが楽で簡単で確実！」
ですね。まぁ正解やと思います。
自動車保険の「弁護士費用特約」で交渉を弁護士に依頼する人が多くなったので弁護士事務所も交通事故の依頼に力を入れるようになりました。
調べれば、弁護士事務所のHPってけっこうあって、交通事故専門サイトを作っているところなどは、やる気満々やと思います。
たぶん、報酬が保険会社に請求なので儲かるんでしょうけど(^^;)
もちろん、本人（ユーザー）からの依頼なので、本人の希望などもちゃんと聞いてくれて有利に交渉を進めるように努力もしてくれます。
それに、HPなどで宣伝している弁護士事務所は保険会社と提携などはしてなく基本は「個人からの依頼」などがメインなところがほとんどです。
なので、保険業界の暗黙のルールみたいなのはものに左右されず「依頼の内容によっては保険会社は敵」って考えで動いてくれると思います。
実際にそのような話が多い！
車屋で保険代理店をしていると、実際に交通事故で交渉を弁護士に依頼したお客様の話をリアルに聞いたりします。
やっぱり、保険会社に頼まず自分でネットなどで探して依頼した人のほうが、かなり有利に示談しているって感じますね。
「なかなか、鬼のような交渉してたわ、さすが弁護士やなぁ」
「はじめの保険会社が提示する保険金よりは、かなり高い額で示談できた」
って感じの話ってけっこう多いです。
とくに、人身事故の慰謝料や休業損害などは、弁護士に依頼すると保険会社の提示する額よりも大幅に上がることが多いです。
やっぱり、「直接、本人から相談を受けて結果、依頼されている」と「保険会社から作業的に依頼されている」では、差が出るんでしょうね。
ちなみに、どんな弁護士事務所のサイトがいいの？っていうと、「お任せて下さい！やる気満々です！」って感じで宣伝しているところが良いと思います。
まぁ、ちょっと個人的な意見(考え）かもしれないですけど(^^;)
とりあえず、交通事故に特化した弁護士事務所のサイトって多くあるので、ちょこっと調べてみてはどうでしょうか？
それと実際に自分で依頼するのであれば、とりあえず何軒かに相談して「一番自分に合うなぁ」って事務所を選ぶのが一番やと思います。
ちなみに、自分（依頼内容に）に合った弁護士を案内してくれる相談窓口サイトもあるので、そういうサイトを使ってみるのも楽かもしれませんね。
物損事故だけの場合は、引き受けてくれない？
自分で弁護士を探す場合、一番面倒くさいのは
物損事故（賠償額が少ない事故）だけの依頼を引き受けてくれない弁護士が多い
ってところですね。
大きな人身事故の場合で、慰謝料や後遺症傷害がある場合は全体の賠償額も大きくなって弁護士報酬も高くなるので、ほとんどのところが引き受けてくれます。
慰謝料や後遺症傷害は、弁護士が介入すると賠償額を増やせることも出来て結果、弁護士報酬も多くなるとなるメリットがあるからです。
でも、物損だけの事故の場合、賠償額（車の修理代）が低いことも多いので、依頼を断られることが多いです。
弁護士からすれば「人身（ケガ）がないと儲からない」って感じなんでしょうね。
それに、車の修理（修理代UP）の交渉って弁護士にはなかなか難しいので弁護士が介入したからって、賠償額のUPにはなかなか繋がりませんし。
とくに物損事故の過失割合の交渉だけっていう依頼は、電話をした（ネットで相談した）時点でほとんど断られると思います。
まぁ、ほとんど儲からなくて面倒くさいだけなんでしょうね…
それに、交通事故の過失割合って事例が多くだいたい決まっているので、弁護士が介入したからってそうガラっと変わることも少ないんでしょうね。
なので、そういった賠償額（弁護士報酬）の少ない事故の場合、引き受けてくれる弁護士を探すのがけっこう大変やと思います。
その場合は、保険会社に任せて弁護士を紹介してもらうか、自分で片っ端から電話して引き受けてくれる弁護士を探すかってところになります。
正直、過失割合の交渉だけで弁護士に依頼するのであれば保険会社任せにしていたほうが楽かもしれないですね(^^;)
まとめ
たぶん、直接本人が弁護士に直接依頼するほうが、弁護士の「その案件に対してのやる気と責任感」がかなり変わってくると思います。
保険会社が紹介する弁護士が全てダメってことは、もちろんないですけど。
ただ、おっさんの経験からすると「ほとんど」って言っていいほど、自分で依頼した弁護士のほうが良い仕事をしてくれていると思っています。
やっぱり、弁護士の腕（技量）ではなく、受け取る報酬の違いなんでしょうね(^^;)
本人からすれば、弁護士特約を使い費用（実費）はかからないので、同じであれば自分の希望に沿った有利な交渉をしてくれる弁護士を選びたいと思います。
なので、弁護士に依頼する場合は、保険会社に任さず自分や知り合い・車屋の紹介などで弁護士探しをするのをおすすめします！
ちなみに！
弁護士報酬の内容としては、「着手金」と「賠償額で計算した成果報酬（パーセンテージ）」っていうのが多い（基本）です。
かなり大きい事故（ケガ）で報酬額（弁護士費用）が弁護士費用特約の上限額を超えた場合は、もちろん本人負担になります。
しかし、実費で成果報酬を支払っても弁護士に依頼して良かったって思えるぐらいの賠償額の交渉をしてくれることが多いですね。