2023年(令和5年)1月から車検証の電子化が開始され、それに伴い従来の紙の車検証からICタグ付きの「電子車検証」に変更されました。(軽自動車は2024年1月から)
とうとう、車の登録関係もオンライン化の時代かぁってヤツですよね。
ただ、予想はしてましたけど電子車検証がはじまって、余計な手間が増えただけで
「いろいろ面倒くさくなるなぁ、電子車検証…」
って、町の小さな車屋(修理屋)にとっては今のところ、メリットなんて1つもなくてデメリットしかないなぁって感じです。
それじゃあ、ユーザーに対してこの車検証電子で何がどう変わったのか。
そこで、一般ユーザーにとってこの電子車検証の「変更点、メリット・デメリットは?」ってところをお話していきます。
電子化の目的は
車検証を電子化する目的を国土交通省は
自動車ユーザーや自動車関係の事業者の皆様のさらなる利便性向上のため、自動車登録手続きのデジタル化に取り組んでいます。
現在、車検証の交付を受けるためには運輸支局等への出頭が必要ですが、車検証を電子化し、整備事業者等の事業所等において車検証の有効期間を更新する仕組みを新たに導入することで、車検時の運輸支局等への出頭を不要とする制度とシステムを導入します。引用元: 電子車検証特設サイト よくある質問
って説明ですが簡単に言えば、国土交通省が推進している「OSS(ワンストップサービス)」の普及率がかなり低いから、もっと普及させたいってところです。
まぁ、オンラインで手続き出来る事を増やすから、陸運支局(登録の窓口)の仕事と人を減らせるようにみんな頑張ってくれよ!って感じですね。
それと、将来的にはマイナンバーカードなどと連携して、手続きをオンライン化でもっと簡単に(必要な書類を簡素化・ペーパーレス)出来るようになるそうです。
そうなったら、ユーザーや車屋にもけっこうメリットが出てきそうな気もしますけど。
説明するとかなり長くなるので今回は省略します(^^;)
電子車検証で何が変わった?
車検証の電子化によって今までの紙の車検証と何が変わったかというと
- 車検証のサイズが小さくなってICタグが付いた
- 車検証に記載される情報が少なくなった
- 非記載(車検証の全て)の情報をを見るには専用アプリが必要
- オンライン手続き(OSS)がやりやすくなった(指定工場など)
ってところです。他にもあるかもしれませんけど(^^;)
ただ、ユーザーにとって直接、関係していくるところといえば「車検証が小さくなって、記載されている情報が少なくなった」ところですね。
サイズがA4からA6相当に
これがユーザーにとって大きな変更点の1つで車検証のサイズ変更です。
従来のA4サイズ(普通の厚さの紙)から、ICタグが付いたA6サイズ相当の厚紙(カード扱い?)になってかなり小さくなりました。
そして、右側部分の裏にICタグが貼られています。
自賠責保険証明書のがa5(a4のサイズを半分に折って使用)なので、それより小さいです。
車検証に記載される情報が少なくなった
車検証の記載情報(券面記載情報)は、継続車検や変更登録などで影響を受けない情報(車両の基礎的な情報)のみの記載になりました。
具体的に車検証の券面に記載されなくなった情報とは
- 車検の有効期間
- 所有者の情報(氏名・住所)
- 使用者の住所
- 使用の本拠の位置
で、名義に関して券面に記載されている情報は「使用者の氏名」のみになりました。
これらの券面に記載されなくなった情報は、ICタグに格納されます。
このICタグには全ての車検証情報が格納されていて、専用のアプリで情報を見ることが出来て、PDFファイル出力して印刷もすることが出来ます。
ただ、情報を閲覧するには専用の「車検証閲覧アプリ」のインストールと汎用ICカードリーダー(PC)やスマートフォン(NFC対応)が必要になります。
このような仕組みは、マイナンバーカードなどと同じよう感じですね。
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車検証閲覧アプリ
電子車検証への変更に伴い車検証の情報を閲覧できる専用アプリ「車検証閲覧アプリ」も利用可能になりました。
このアプリで出来る事は
- 全ての車検証情報の閲覧
- 車検証情報のPDFファイルの出力(ダウンロード)
- 車検証有効期間お知らせサービス(スマホのプッシュ通知)
- リコール情報等などの確認
です。ただ、車を所有するなら絶対に必要ってアプリではなく、ユーザーにとっては便利アプリって感じです。
たぶん、このアプリが必要になる(使わないといけなくなる)のは、車検証情報のPDFファイル「自動車検査証記録事項」をダウンロードしないといけない時です。
「自動車検査証記録事項」は、A4サイズのPDFファイルで出力(ダウンロード)され、従来の車検証と同じ全ての情報が記載さていています。
自動車保険の加入・車両入替など、車検証の提出が必要な手続きの時に、多くの場合にこの自動車検査証記録事項が必要になります。
なので、車検証と一緒に保管しておけば、当分の間は何も問題ないです。
ユーザーのメリット
正直、今のところ電子化のメリットって一部の業者(民間車検工場)ぐらいにしかないです。
実際のところ、「一般ユーザー」と「町の車屋・修理屋など」に関しては、手間が増えて面倒くさいっていうデメリットしかないかなって思います。
メリットをあえて言うなら、車検証閲覧アプリをスマホに入れていれば
- 車検が近づいたら、スマホに通知がくる(お知らせ通知)
- リコールなどが出た場合など確認が出来る
- スマホでいつでも車検証情報が見れる(検査証記録事項をダウンロードしていれば)
ってところですかね。
でも、「スマホに通知とか来るんやぁ、便利になったなぁ」って思う人が、どれだけいるかって疑問ですけど(-0-;)
あと、指定工場(新車ディーラーや民間車検場など)で車検を受ける人なら「車検証とステッカーは後日になります」っていうのがなくなります。
電子車検証はICタグに格納されている検査有効期限を書き換えるだけで、ステッカーもその場で発行できるようになりました。
なので、今までよくあった「新しい車検証を後日、郵送で送ってきたけど車に積むのを忘れてそのまま失くした」ってこともなくなりますね。
それと、車を複数所有している場合、車検証閲覧アプリで(自動車検査証記録事項をダウンロードしていれば)複数の車検証情報を管理できるってところですかね。
ユーザーのデメリット
ユーザーにとってのデメリットと言えば(よく言われているのが?)
- サイズが中途半端、紙の書類より少し重いので紛失しやすい?
- 文字が小さくなったので見にくい(人によるけど)
- 車検の有効期限・所有者情報などが車検証だけでは分からない
- ICタグが付いているので、今までより丁寧に扱わないといけない?
- 使うかどうかも分からないのにアプリ入れるのってってどうなのよ?
ってところですね。
ただ、ほとんどのユーザーは車検証なんて普段見ることもなくグローブボックスに入れっぱなしなので、とくにデメリットもにも無らないかなぁって思います。
なので、車検証の大きさや文字のサイズなんてどっちでもいいし、車検の有効期限はステッカー見れば分かるしって感じですよね。
アプリにしても、今の機能(サービス)だけならとくに必要性は低いですから。
ただ、やっぱり「電子車検証に記載されていない情報がある」ってところは、何かの手続き(加入など)の時に面倒くさい(デメリット)ってなるかもしれないです。
ていうか、けなり面倒くさくなると思います(-0-;)
例えば
- 自動車保険の加入・車両入替の時
- 通勤などで会社に車検証コピーの提出が必要な時
- ローンでの所有権解除の手続きをする時
など、電子車検証に非記載の情報も必要な時に「自動車検査証記録事項」も用意しないといけない時ですね。
まとめ
結論から言うと、電子車検証に代わったことでユーザーに対してのメリット・デメリットっていうのは、今のところあんまり(ほとんど?)ないですね。
あっても、ほんの一部のユーザーに対してって感じじゃないでしょうか。
まぁ、今回の車検証の電子化はデジタル化の一歩っってぐらいの変更なので、これからゆっくりと、いろいろな事が変わっていくと思います。
っていうか、こういう変更(改正)って今までもそうですが、車業界でちょっとザワザワってなるだけでユーザーには、あんまり関係ないかなってところですね。